【あや】一途
「はじまり」があれば「おわり」がある。
そうやって、当たり前のことを
当たり前のように気付けたのは、
彼のびっくりするくらいに、
低体温な、そんな言葉たちだった。
彼の言葉は、青の炎だ。
“一途”に愛していた“それ”が終わった。
はじまりの時に、彼が言ったように
おわりがくることを心のどこかで感じてた。
“それ”のおわりが決まったとき、
彼はどうやって「おわり」を語るのだろうとワクワクした。
もちろん、切なかったけど。
「終わりなんて考えずに走りたい。」
彼が「はじまり」の時に言ってた言葉だ。
あなたの言葉は、難しい。
終わりがあるということがわかると、
どうしても「はじまり」ときに「おわり」を考えてしまう。
考えちゃうよ。
あ、そういうことか。
「おわり」があるってわかっていれば、
現実世界に無限なものがないとわかっていれば、
有限なものの、
その一瞬、一瞬を大切にできるんだ。
「おわり」を考えて、
「はじまり」を進むんじゃなくて、
「おわり」があるから、
今を大切に生きれるんだ。
だから、彼はいつもいう。
今、目の前にあることを全うする。
と。
彼はいつも「おわり」の話をする。
「20周年になって、メンバーに伝えたいことは?」
そんな質問が多くあった。
でも、彼は、いつもこう言う。
「それは嵐が終わる時まで言わないよ。」
って。
彼は「おわり」がくることをわかってて、
だから、目の前いるメンバーを大切に生きてるんだ。
いつくるかわからない。
どんなカタチで迎えるかわからない。
そんな「おわり」に向かって進む毎日は
孤独で切ない旅だ。
でも、「おわり」があるから、
永遠じゃないってわかってるから、
今を生きていける。
今を精一杯生きて、
今が幸せならば、
それでいいじゃないか。
私は今日も、
今日の一瞬を愛したい。
自分のちっちゃい頭で考えても仕方ない。
ひとりだけでモノゴトを考えてもしょうがない。
だって、
ジャニーズやめようと思ってたのにデビューしたことや、
国立、ハワイでライブしたことや、
嵐が誰一人欠けずに20年続いたことや、
ほんとに、なんも、わからない。
未来のことが。
わからない未来のことを、
わからない有限の未来のことを、
全部、ぜんぶ、愛してあげよ。
今が幸せなら、それでいいじゃないか。
終わったら、もう何にもなくなっちゃうんだから。
全部は過去になって、
もう、今を楽しむことなんて消えるんだ。
私の70%くらいは、
一途からできていました。
あなたの言葉は、価値観は、
びっくりするくらい私の中に溶けて、
私を作りました。
本当にありがとう。
やっとわかったよ。
最後の顔は、
新しい「はじまり」に向かう顔だった。
次は、どんな顔で会えるのかな。
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